PRODUCTS & EVENTS

PRODUCTS & EVENTS

PODIUM2015.5.27

TIMEペダル 竹之内 悠選手レポート

TIMEペダル ATAC XC
 TIMEペダル。これはぼくのシクロクロス、マウンテンバイクシーンにおいて絶対に欠かすことの出来ないアイテム。このペダルにはぼくが小学生の頃からお世話になっている。ボディ形状は昔から幾つかのモデルチェンジを重ねてきたが、本質的なシステム、クリート?)も変わっていないハズだ。
 このペダルにおける一番のポイントは圧倒的な泥はけ性。オフロードの上を走るシクロクロスやマウンテンバイクにおいて、泥はつきもの。雨が降ればひとたび状況は一変し、各パーツへの負担や求められるパフォーマンスが大きくなる。
 ヨーロッパで数年に渡りシクロクロスを転戦し、この2年ほどはシクロクロスの本場ベルギーを活動拠点にレース活動をしている。TIMEはフランスの企業でフランスの環境をメインに考えてこのペダルを開発したと思うが、日本では必要十分の性能も時にはヨーロッパではこのタイムのペダルですら、クリートがはまらないほどの状況に陥ることがある。でも二、三度ペダルとシューズを蹴って表面の泥を払えばキャッチできる。では、他社でどうか。日本ナショナルチームで遠征してレース後に話を聞くとペダルがはまらなかったという話をよく聞く。タイムを使う僕からすれば意味がわからない。ペダルが当たり前にキャッチできる。この当たり前がいかに重要でポイントであるかはシクロクロスというスポーツを知る人からみれば言う間でもない。
 構造上、タイムはペダル前部の引っ掛ける金属ワイヤー部が稼働し、後部のワイヤー側にはまるという仕組みになっている。この前部のワイヤー側が空洞になっていて、泥の逃げ道があり、幾ら後部側が泥で詰まっても前部が引っかかりさえすればペダルをキャッチできる。
 またペダル本体の形状も比較的大きく、ペダルにダイレクトに脚力を入力しやすい。泥はけ性を求め、ペダルも小型化が進んでいるように思うが、ペダル自体の脚からくる力を受け止める面積が大きくて損な部分はない。ペダリング時も安心感がある。
 耐久性についても1シーズンは確実に持つ。ベアリングやボディの減り、スプリングや圧着部の緩み等、どうしても傷んでくるが、メンテナンスもできるため、不安はない。1シーズンというのも、ヨーロッパ基準での話。レース数は30レース前後、過酷な状況下に耐える。これは軽量もセールスポイントにしているペダルからすれば必要十分であると思う。
 またキャッチアンドリリース時のペダルのスプリングの強さも段階に応じて調整できる。クリート側でもリリースのし易さを2種類選べる。これは各選手それぞれの好みに応じ、調整可能。僕自身は一番リリースしやすくしている。どんな状況下でもすぐに素早くリリースできるようにするためで、スプリング等固めにしておくとリリース時に足首を捻る間が長くなる、余計な力を使うため。ペダリング時ペダルが外れそうな汚いペダリングをしなければ問題ない。
 もう何年も使用させて頂いてるため、このペダルの性能が当たり前になっている。2014シクロクロス全日本選手権。凍結した泥で各選手苦しめられたというが、ペダルがはまらなくてタイムロスなんてことは一度も無かった。タイムペダルは4連覇に大きく貢献してくれた。

ATAC XC


TIME エクスプレッソ
 TIMEペダルのロードモデル、エクスプレッソ。スプリングを使わずにカーボン板を跳ね上げるという形でクリートをキャッチするため、クリートをはめることが容易にできる。クリート後部をペダルに押し付けてやれば簡単にキャッチしてくれる。このスプリングの板が高頻度使用で折れることもまずないだろう。クリートのキャッチが容易すぎてクリートがはまったかどうかわからないほど。力を使わなくて、確実にペダルとクリートがミートできるのはとても嬉しい。初心者の方まずTIMEを勧め、ビンディングを慣れてもらうというのは正しいだろうし、それがプロの世界でも通用するパーツであることも間違いない。選ばれる理由がある。
 TIMEのロードペダルの特徴でごく一般に言われているのは膝への負担が少ないと言うこと。ペダルとクリートがはまっている状態でも脚を左右に動かせる遊びがある。つまり足首をペダルとクリート側からの力で固定されないということ。一般的にクリートの位置調整というのはシビアで、前後左右とつま先の角度を調整する。一度決めたら動かせないクリートなら、そのクリートの位置が100%正しければ問題ない。けど、そんなことはあり得ない。かならず誤差はあるし、ペダリング時もシッティング時とダンシング時、加速時や流すペダリング時それぞれ必要な位置は違うと思う。そういったシーンや、ビンディング位置の誤差を埋めてくれる余裕がTIMEのペダルにはある。その余裕が膝への負担を減らすと言われていて、実際にそう感じる。膝というか、膝から下の負担が減り、ペダリング時の力の入力方向に余裕が生まれるため、結果的に膝への負担も減り、カラダへの負担も減るという考え方の方が正しく思う。意識的なクリート調整に加え、無意識レベルでのクリート調整ができるのTIMEエクスプレッソだと思う。力が逃げるというのはそのクリート位置が合っていないため、他の方向に脚をもっていきたがっているからではないか。
 ペダルも軽量化が進み、TIMEのペダル自体は恐ろしく軽い。軽くてペダリングが軽くなるのも結構だけど、僕が一番気になるのはレースで使えるかどうか。軽い=レース部品というのは必ずしも成立しない。軽くても壊れれば意味ないし、ペダルそのものの機能を果たして初めてペダルと言える。TIMEペダルはその両方を満たした珍しい例だと思う。軽量なため、ペダル自体の面積が狭い訳でもなく、しっかりと力を受け止めるだけの面積があり、ペダリング時も安心感がある。軽量化のために落車時に割れやすいかと言えばそうではなく、数度の落車にも耐えてくれたし、経年劣化すれば、ペダル表面のアルミプレートを取り替えれば元のパフォーマンスを発揮できる。
 TIME独特のクリートの自由度とその利便性、パフォーマンスは一度使うともうやめられない。

XPRESSO

TIME01.jpgTIME02.jpg

竹之内 悠

1988年9月1日
170cm 62kg

略歴
2011、2012、2013、2014 全日本シクロクロスチャンピオン 4連覇
2010 全日本U23マウンテンバイククロスカントリーチャンピオン
2008,2009 全日本U23シクロクロスチャンピオン