HIGH STRENGTH CARBON FIBERS

HIGH MODULUS CARBON FIBERS

6.0

7.0

5.0

4.0

3.0

2.0

1.0

100

200

300

400

500

600

700

TENSILE S

TRENG

TH (GP

A)

TENSILE MODULUS (GPA)

T1000G

T1000

T800S/H

T700S

T400H

T300

T300J

M35J

M40J

M46J

M50J

M55J

M60J

M65J

1K

3K

12K

UD

積層と金型による成型

積層

強度と剛性は相反する要素なので、フレーム箇所に応じて、異な
るカーボンの積層を異なる方向に組み合わせてバランスをとること
が重要になってきます。この積層のバランスによって、必要箇所の
剛性を上げると同時に軽量箇所の強度を上げるということが可能
になります。超軽量で剛性のあるレーシングフレームを作ることも
できれば、ブレンドを変えることで、一般向けの買い求めやすい価
格で強度があるフレームを作ることもできます。

強度の方向性

カーボン繊維は繊維の方向で最大の強度を発揮します。だから一
方向性のプリプレグの方が、繊維を編んだ1k、3k、12kプリプレ
グよりも強度があります。編み込んだ生地の場合、繊維の方向に
そって強度を発揮できるのは、およそ半数の繊維にすぎないので
す。オルベアでは一方向性のカーボン繊維を中心に、編んだプリ
プレグを必要箇所のみに使っています。

金型成型

オルベアでは、フレームのグレードによって、さまざまな金型成型
技術を用いています。すべての技術に共通しているのは、スチー
ル製金型の内側にプリプレグの積層を押し付けるために膨張する
フォームを使っていることです。金型は熱せられ、積層したプリプ
レグの樹脂が完全に一体化することを助けます。成型工程が終わ
りフレームを仕上げてからブラッダー(内部の風船)とフォームを
取り出します。

カーボンファイバーのサンプル(東レ提供)

この生地サンプルは東レから供給を受けてい
るプリプレグの典型的な例です。複数の異なる
メーカーからさまざまなプリプレグの供給を受
け、それぞれのフレームの特性を作り上げてい
るのです。きわめて堅い繊維が強度を下げてし
まうことがあります。本来の堅さを活かすため
に、より柔らかくて強度の高い繊維とブレンド
する必要があるのです。

素材と製造工程

カーボンファイバー

自転車製造に用いられるカーボンファイバーの供給元は大半が日
本メーカーです - 東邦テナックス、東レ、三菱レーヨンの3社で
す。一般的に1k、3k、12k、と呼ばれる生地やUD(一方向性)の
カーボン繊維が自転車用に使われていて、様々なグレード、価格、
特性があります。

プリプレグ

プリプレグとはあらかじめ樹脂を含浸させたカーボン繊維の生地
のことです。さまざまなグレードがあります。どこまでの引張りで
破断しないかという引張強度と、曲げに対する弾性を組み合わせ
て使用します。

必要最小量のプリプレグを
レーザーで精密に切り出して
使用することで、最軽量のフ
レームを製造しています。

圧縮と最適化

圧縮工程と気泡

カーボンを金型で成型する際の最大の注意点は、可能な限り高圧で圧縮を行な
い、エアポケットを可能な限り減らすことです。オルベアでは、エアポケットの割
合を0.5%から0.1%にまで減少させました。エアポケットやシワはかならずしも
品質が悪いことを意味しませんが、それらを減らす技術は強度を落とさずにカー
ボンの使用量を下げることにもつながりました。

プリフォーミング

プリプレグの積層時に中間的な金型成型工程を行なうことです。圧縮度を上
げ、最終製品と同じ形状の内部フォームを使うことで、従来のエア・ブラッダー方
式よりもより完璧な製品を仕上げることができるようになりました。

接着箇所の削減

現在の技術で金型成型できる複雑な構造には限界があります。すべてのモノ
コックフレームは、実際にはモノコック形状のパーツを接着したものです。接着
箇所を減らすことは強度の向上につながり、完成体としてのフレームのパフォー
マンスをコントロールすることが容易になります。だからオルベアのフレームは
可能な限りパーツ点数を減らし、オーブンで焼き入れを行なうことで完全に一体
化した構造体に仕上げます。オルベアフレームの主要部である前三角はつなぎ
合わせたものではなく、すべてのモデルで1つのパーツでできています。

EPS金型成型によるフレームの内面

プリウレタン・フォームが圧縮度を高め、ブラッダーによ
る成型でできるシワを減らすことが可能になります。

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